当協会 (JBA) が主催する「第 9 回 3×3 日本選手権大会 ファイナル」が 2 月17日 (土) に大森ベルポート (東京都品川区) で開幕しました。今大会は、OPEN カテゴリー (年齢制限なし) の日本一決定戦で、各地区の予選を突破し、東・中・西日本のエリア大会を勝ち抜いた男女各16チームが出場。トーナメント方式で対戦します。DAY 1 となったこの日は 1 回戦 (ベスト16ラウンド) と準々決勝が行われ、「三井不動産 3×3 JAPAN TOUR 2023 FINAL」に続く優勝を狙う男子のALPHAS（埼玉）や、同大会の優勝経験者を擁する女子のboldiiies（千葉）ら、男女のベスト 4 が出そろいました。
(会場となった大森ベルポート・特設コート)

信州松本が初のベスト 4 に

　熱戦が繰り広げられた男子トーナメントの中で、JBAが主催する「3×3 日本選手権 ファイナル」(以下日本選手権) と「3×3 JAPAN TOUR FINAL」(以下JAPAN TOUR FINAL) を通じて、初めてベスト 4 に進出したチームが現れました。信州松本ダイナブラックス (長野) です。#5 武井弘明選手 (185㎝) を中心に、#2 武田遼馬選手 (178㎝)、#7 岩垂佑貴選手 (187㎝)、#15 下山貴裕選手 (192㎝) の 4 人で、protein (香川) との 1 回戦を 22-12 で突破し、準々決勝では TSUKUBA ALBORADA (茨城) を 20-14 で撃破しました。
(初の 4 強入りを果たした信州松本ダイナブラックス)

　そして残る 3 チームも国内シーンで優勝を争う強豪ばかりです。1 チーム目は、日本選手権を 2 年連続で制している UTSUNOMIYA BREX (栃木) です。1 回戦で GUJO BEEFMAN (岐阜) を 21-11 で圧倒すると、準々決勝では HACHINOHE DIME.EXE (青森) を 21-16 で下しました。#11 齊藤洋介選手 (184㎝) を起点に、#21 テオドール アタナソフ選手 (205㎝) や#24 仲西佑起選手 (191㎝)、#2 斉藤諒馬選手 (193㎝) の活躍で難敵を振り切りました。

　2 チーム目は、ALPHAS (埼玉) です。初戦の EPIC (兵庫) 戦こそ 18-15 と苦戦したものの、準々決勝の TOKYO DIME (東京) 戦で力を発揮。#91 落合知也選手 (195㎝) をはじめ、#3 デビン ギリガン選手 (194cm) 、#10 ペター シュチュアー選手 (195㎝)、#13 小澤崚選手 (178cm) の実力者たちが、東日本エリア大会で敗れた相手に 21-13 でリベンジしました。
(ALPHAS は TOKYO DIME にリベンジを果たす)

　3 チーム目は、SCC WILDCATS (熊本) です。1 回戦で ORANGE ARROWS.MIE (三重) を 21-14 で破り、準々決勝も EXPLORERS KAGOSHIMA (鹿児島) を21-13で撃破。#13 伊藤尚人選手 (167㎝) や#48 竹田寛人選手 (190㎝) のオフェンスが光るとともに、#5 成瀬新司選手 (188cm) と #7 出羽崚一選手 (190㎝) を中心に固いディフェンスも披露。準決勝へ駒を進めました。

FLOWLISH GUNMA らが準々決勝を初めて突破

　女子は、一昨年の JAPAN TOUR FINAL で優勝経験のある YOKOHAMA GFLOW (神奈川) が 4 強入りを決めました。#5 矢上若菜選手 (168㎝)、#7 八木希沙選手 (164㎝)、#8 井齊沙耶選手 (178㎝)、#9 吉武忍選手 (170㎝) という不動のメンバーで、KYOTO BB (京都) との 1 回戦を 21-11 で危なげなく突破。準々決勝も gangⅣ (香川) に対して息のあったプレーを見せて 21-15 で勝利しました。

　一方で、日本選手権と JAPAN TOUR FINAL を通じて初のベスト 4 入りが 3 チームいます。ひとつ目は、FLOWLISH GUNMA (群馬) です。交代メンバー不在の 3 人での出場になりましたが、#1 横井美沙選手 (170㎝)、#3 髙橋芙由子選手 (163㎝)、#24 伊藤かれん選手 (171㎝) が奮起。CRNK (富山)との 1 回戦を 21-6 で圧勝すると、準々決勝では TOKYO DIME との接戦を 19-15 で制しました。
(新たな顔ぶれが多く並んだ女子ベスト 4。FLOWLISH GUNMA もその一つ)

　ふたつ目は、他チームの出場辞退によって繰り上げ出場した OWLS (福島) です。#3 福田桃子選手 (168㎝)、#14 鈴木麗選手 (172㎝)、#21 津谷映莉香選手 (167㎝)、#37 平田えりか選手 (170㎝) の 4 人は、1 回戦で LEO NINERS (佐賀) を 17-15 で下し、準々決勝では JOAHN (新潟) を 17-10 で破りました。昨秋の JAPAN TOUR FINAL では DAY 1 で敗れただけに、2 勝をマークし巡ってきたチャンスをさらに広げています。
(繰り上げ出場から見事 4 強に進出した OWLS)

　最後は boldiiies (千葉) です。ただ、チームとしては初の 4 強ですが、その顔ぶれは BEEFMAN として昨秋の JAPAN TOUR FINAL で優勝を経験した#25 桂葵選手 (182㎝)、#3 浅羽麻子選手 (172㎝)、#37 大橋実奈選手 (169㎝) という面々です。さらに、桂選手と昨夏、Dusseldorf ZOOS というチームで女子の国際ツアー大会「FIBA 3×3 ウィメンズシリーズ」に出場した #12 アマ デグビオン選手 (188㎝) も合流。1 回戦で EPIC (兵庫) を 21-7 で、準々決勝で GREEN ARROWS (三重) を 21-14 で下しました。

3×3 ならでは先輩後輩マッチアップも

　また、その boldiiies と GREEN ARROWS の試合では、さまざまキャリアの選手たちが戦う 3×3 ならではの光景が見られました。両チームには名門・桜花学園高校の OG が所属。GREEN ARROWS には先輩にあたる #3 深津詩織選手 (160㎝ / 旧姓 佐藤) と、boldiiies には後輩にあたる桂選手による世代を超えたマッチアップが見られました。その桂選手は、こんなエピソードを明かします。

「中 3 で、私が桜花 (学園高) の練習に初めて行ったとき (高 3 の) 佐藤栞里さん、高田真希さん、(高 1 の) 渡嘉敷来夢さんたちがいて、そのチームに惚れ込みました。だから詩織さんは、高校にバスケで進む道を選んだ人生の転機になるような 1 日を一緒に過ごしてくれた大先輩です。詩織さんは、いまお母さんになってもバスケを続けられています。(子育てと) 仕事の両立などいろいろと葛藤もあると思いますが、バスケではそういうものを (一旦) 横において、コートで戦っている姿がカッコいいなと思いました」
(高校時代の先輩、GREEN ARROWS・深津選手との対決を楽しんだboldiiies・桂選手)

王者が決まる 1 日は本日13時スタート

　そんな多様な選手たちが、本日18日 (日) 13時より準決勝、決勝を迎えます。男子は、準決勝第 1 試合の組み合わせが UTSUNOMIYA BREX と信州松本ダイナブラックスに。BREX は 3 連覇が懸かりますが、齊藤洋介選手は「王者のつもりはないです。全チームを倒して優勝をもぎ取りたい」とチャレンジャー精神を強調します。続く第 2 試合では、ALPHAS と SCC WILDCATS が対戦。成瀬選手は昨秋の JAPAN TOUR FINAL 決勝などで敗れた思いを踏まえ「完敗という悔しい結果に終わっていますが、我々は日本一、世界で勝つことを目標に頑張っています。ALPHAS を倒して、決勝も勝って優勝したい」と宣言しました。

　女子は、どこが勝っても初優勝です。準決勝第 1 試合では、今季限りでの活動休止を発表した YOKOHAMA GFLOW が FLOWLISH GUNMA に挑みます。矢上選手は「タフな試合になると思いますが最後の最後まで走り抜けて、楽しく優勝できるように頑張りたい」と、意気込みを話しました。第 2 試合では boldiiies と OWLS が対決。桂選手は「日本選手権の一番好きなところはファイナルの舞台を東京で、大森ベルポートというみんなが来やすい場所で開催してくれるところ」と話し、日本一獲得に向けて「応援してくださる人たちが 3×3 に『来てよかった』『また来たい』と思ってもらえるような試合を、チームでしたい」と意気込みました。

　今季の日本一が決まる 1 日をお楽しみください。

＜本日18日の日程＞
13:00 女子 準決勝
13:40 男子 準決勝
14:30 女子 決勝
15:00 男子 決勝

○ JBA 3×3 公式YouTube　LIVE配信はこちら (12:50頃～)
https://www.youtube.com/watch?v=4n4y32ZAWao
※試合状況によって開始時間は前後する場合があります。

＜日程・結果（FINAL）＞こちらから＞＞
https://3x3japanchampionships2024.japanbasketball.jp/schedule-fin/